胃・十二指腸の病気(胃潰瘍・胃がんなど)
胃・十二指腸とは
胃とは
胃は、多くの人達がお腹と認識しているあたりにある臓器です(腸よりも上に位置しています)。
口で接種した食物は、食道を通って、胃に送られます。
胃から出る胃液によって、食物の消化、分解が始まります。
十二指腸とは
十二指腸とは、胃と小腸を繋ぐ消化管です。胃から流れて来た食物を膵液や胆汁といった強い消化液で消化、分解してくれる場所です。
ちなみに小腸は、十二指腸、空腸、回腸の3つの腸で構成されており、長さは6メートルをこえるほど長い臓器です。
十二指腸は、胃に隣接しているため症状を感じる場所を混同しやすく、似通った疾患を発症することもあるため要注意の臓器です。そのため「胃・十二指腸」とひとくくりで扱われることが多いのです。
胃・十二指腸の病気で特に多いのは、胃酸やピロリ菌等によって粘膜が傷つけられて起こる胃潰瘍・十二指腸潰瘍です。その他に、胃がん・十二指腸がんなどがあります。
胃潰瘍・十二指腸の病気の種類
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃酸やピロリ菌、食物、薬物、飲酒、喫煙等で胃や十二指腸の粘膜が傷つけられて起こる病気です。
潰瘍(かいよう)とは、粘膜などがただれ、傷のようにえぐられた欠損状態を指します。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の症状としては、胃の痛みや胸やけ、膨満感等があります。
内視鏡や消化管造影検査等で検査をして病気が確認されたら、薬物などによる治療を行います。
胃がん・十二指腸がん
胃がん・十二指腸がんとは、胃や十二指腸にできるがんを指します。
胃がん・十二指腸がんは発症しても、自覚症状がほとんど感じられない疾患であるため、発症初期段階での発見は難しいとされています。
がんが進行してくると、腹痛、吐き気、食欲減退、嘔吐のようなわかりやすい症状として現れ始めます。
食べ過ぎなどによって起こる症状とは異なり持続性のある症状であるため、軽視せずに医療機関にて医師へご相談ください。
症状や頻度を具体的に伝えることで医師も判断しやすくなりますので、症状を感じたときにはメモに残すと有用です。
胃がん・十二指腸がんを発見するために、内視鏡検査や消化管造影検査等で検査し、病状に合わせて治療をします。
胃潰瘍・十二指腸の病気の検査・治療
胃潰瘍・十二指腸の病気も、食道の病気と同様に、胃の内視鏡検査(上部内視鏡検査)などの検査で早期発見が可能です。定期的に健康診断を受けていただくことをお勧めします。
胃潰瘍・十二指腸の病気も種類によって治療方法は異なりますので、病気の状態に応じて医師から治療方法をお伝えします。