大腸の病気(大腸炎・大腸がん・大腸ポリープなど)
大腸とは
大腸とは、成人で長さ約1.5〜2mの筒状の臓器であり、細かく分けると盲腸、結腸、直腸の3つの腸で構成されています(図のピンクの部分が大腸)。
口から入った食物は、食道、胃、小腸などを通って大腸に届きます(食事をしてから便になるまでは24-72時間ほどかかると言われている)。
大腸は水分やナトリウムを吸収する役割を担っており、便を作る機能も機能も持っています。
下痢になってしまうときは、主にこの大腸の機能が弱ってしまうために下痢になります。
小腸まで消化されながら通ってきた食物などは、最後に大腸で水分を吸収されて、液状から固形の大便となって排出されます。
しかし大腸がうまく機能しない場合、水分が吸収されないために液状の便、つまり下痢になるという訳です。
大腸の主な病気
大腸の病気には、大腸炎、大腸がんなどがあります。最近では、過敏性腸症候群の患者も増えているため、認知度が上がっています。
大腸炎
大腸炎とは、大腸に炎症を生じる病気であり、クローン病や潰瘍性大腸炎や、ベーチェット病など、さらに様々な病気に分類されます。
クローン病や潰瘍性大腸炎は、免疫に潰瘍・炎症等ができる病気であり、特に、潰瘍性大腸炎は大腸がんを併発していることも多くあります。
大腸炎は、血便や慢性的な下痢などの症状によって表面化し気付くパターンが多いです。
その他には、重症化すると発熱や体重減少、腹痛を伴うことがあります。
大腸炎を放置することで、腸閉そくなどの合併症を起こす場合があります。
血便や慢性的な下痢などの症状が出た場合には、早めに当院へご相談ください。
大腸がん
大腸がんとは、大腸にできるがんであり、日本におけるがん疾患の割合が高く、死亡率も年々高くなっています。
大腸がんは発症の初期段階では自覚症状がほとんど無い場合が多いため、自己判断で気付くケースはほとんどありません。
健康診断や人間ドックなどで発見されるケースが多いので、定期的な健康診断や人間ドックはぜひお受けください。
大腸がんは、早期の発見であれば、内視鏡などで除去することができます。
発見が遅れるほどに治療期間が長く、治療手段の難易度も上がってしまいます。
やはり、定期的な健康診断などを受けることで、早期発見することが重要です。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群とは、大腸に潰瘍や炎症などの目に見える異常が認められないにもかかわらず、下痢や便秘や下腹部の張りの症状が起こる病気です。
ストレスやアルコールの摂取過多、生活の乱れによっておこると言われています。
治療については、上記の生活習慣を改善することが基本となります。
また、症状に応じて薬物による治療についても併せて行う場合がありますので、先ずは当院にご相談ください。