筋萎縮性側索硬化症(ALS)の診断・治療
筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは
※当院はALSの専門病院ではありません。ALSを疑う方は、まずは専門病院にご相談ください。
筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)またの名をALSとは、手、足、のど、舌などの体の筋肉や呼吸に必要な筋肉が筋力低下を起こして、やせ細って力がなくなっていく病気です。
最終的には歩けなくなってしまうまでに筋力が低下します。
しかし筋肉そのものに異常をきたしている病気ではなく、筋肉を動かしたり運動機能をつかさどる神経(運動ニューロン)のみが障害を受ける神経変性疾患です。
もともとの筋力は正常にあっても、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症することにより、神経が筋力を動かす指示を出すことができなくなり、筋力を使うことができずに弱り続けてしまうのです。
肉体ではなく神経に異変が生じる病気であるため、早期発見が難しい病気でもあります。
肉体に目立つほど異変が生じている頃には、病気としてはステージが進んでしまっている状態であると考えられます。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、1974年に特定疾患に認定された指定難病です。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の原因
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の原因は不明とされています。
高齢者が発症するケースが多いため、神経の老化が関係しているのではないと言われています(若者が発症するケースもあります)。
これまでの研究では、筋萎縮性側索硬化症(ALS)は遺伝はしないと言われています。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の症状
初期症状としては以下のようなものが挙げられます。
- 手や指先のしびれがある(感覚の麻痺)。
- 歩行時に足のつっぱり感がある。
- 手首や足首が曲げにくくなった。
- しゃべりにくい(発音しにくくなる)。
- 水や食べ物が飲み込みにくくなる。
- 口から食べ物がこぼれやすくなる。
- よだれや痰(たん)が増える。
- 呼吸がしづらくなる。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は進行しても、通常は視力や聴力などは問題ないケースが多いです。
眼球運動の障害や失禁は見られにくい病気です。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の検査・治療
根治を期待できる治療法は現在確立されていませんが、投薬により進行を遅らせることができます。
また、筋萎縮性側索硬化症(ALS)によって起こる筋肉や関節の痛みが生じる場合は、リハビリテーションで痛みを緩和することができます。