在宅酸素療法(HOT)
当院では在宅酸素療法( HOT =Home Oxygen Therapy)に対応しております。
在宅酸素療法とは
酸素の取り込みがうまくできない慢性閉塞性肺疾患(COPD)や間質性肺炎、肺高血圧症、取り込んだ酸素の循環がうまくできない慢性心不全などで血液内の酸素の量が一定基準を下回り在宅酸素療法が必要であると医師が判断した患者さんが、ご自宅でも酸素吸入を続ける治療です。必要な酸素の量は動脈血酸素分圧(PaO2)と経皮的酸素飽和度(SpO2)から医師が判断します。
酸素濃縮器や携帯ボンベを用いて血液中の酸素濃度を保つことで息切れを和らげ、動く意欲を取り戻し、入院回数を減らして生活の質(QOL)を守ります。
当院のサポート体制
導入時には動脈血酸素分圧(PaO2)と経皮的酸素飽和度(SpO2)の測定が必須です。経皮的酸素飽和度(SpO2)は簡単に測定できますが、動脈血酸素分圧(PaO2)は速やかに検査をする必要があるため、基幹病院での検査が必要になります。
そのため当院では、診察後に在宅酸素の必要性があると判断した場合、基幹病院へ紹介をさせていただきます。在宅酸素療法は薬の処方と同様で、原則月に一回受診が必要になります。在宅酸素療法導入後、症状が安定したのち、経過観察の為の定期受診は当院で診察継続治療が可能です。機器メンテナンスや消耗品交換は管理会社とご家族が連携します。
生活上のポイント
- 室内歩行やストレッチで筋力低下を防ぎ、リハビリ時は流量を医師の指示のもと増やすこともあります。
- 外出時は携帯ボンベを活用し、高温・直射日光を避ける
- 喫煙・火気は厳禁。ストーブやガスコンロは1m以上離して使用
- 就寝中はチューブの折れや引っ掛けに注意
飛行機利用時は航空会社へ酸素使用を事前申請が必要です。当院で診断書を作成いたします。
ご相談の流れ
- 外来受診・検査
- 他院へ紹介
- 適応判定(基幹病院)
- 保険申請・機器手配(基幹病院)
- 院内説明(基幹病院)
- 自宅で開始(基幹病院)
- 症状安定後の経過観察、月1回の定期受診(当院)
導入後の書類申請やレンタル機器の手配は当院が代行しますのでご安心ください。
息苦しさでお悩みの方は、水・木・金・土の呼吸器内科外来(担当:榊原副院長)へお電話(029‑248‑0373/8:30‑17:00)でご相談ください。